先振り文化
バンギャルを長くやっていて久しぶりにジャニーズの世界に再び足を踏み入れた時、「うわ、ジャニーズに戻ってきた…!」と一番感じたのがチケットやFCの申し込み方法だった。
バンド界隈はマイナーな小さな事務所が郵便先振り込みを採用しているところが少しある程度で今はほとんどのバンドがFC入会や更新、チケットの申し込みから支払いまで自宅にいながら、外出先で、スマホで指1本で出来る。
私が追っている4バンドも1バンドが小さめの事務所なので長年郵便振り込みだったがこの何年かでネットになった。
それくらい私の中で指1本ですべてが出来る世界が当たり前だったのでジャニーズに再び足を踏み入れた時の郵便局の青色用紙を見た時は色んな意味で震えた。
嵐や堂本剛さんのソロなどネットで申し込みをしてあとから支払うと言う方法が取られている公演も一部あるが(他にもあるのかもしれないがそこまで詳しくないのでご容赦願いたい)、基本的には郵便局で専用の振り込み用紙or青色用紙での先振り込み→当落を電話で確認→チケット郵送の流れがジャニーズは一般的だろう。
ここからはKinKiのみの話になるが。
先振り込みシステムは理解できたが何より驚いたのが当落発表である。
そもそも幸せの青色封筒のコンサート案内の用紙にいつ当落が出るのか明記されていないことが衝撃だったし、当落をプレイガイド発売並みに頑張って電話しないと分からないと言うのも「え、今いったいいつの時代なの…!?」と衝撃だった。
バンドなら申し込む時に当落発表がいつなのか明記してあるし、その日時になれば当落の記載されたメールが届く。
クレジットカード支払いにしていれば当選時に自動的に引き落とされているのでチラッとメール確認する程度で終わる。
何より本命バンドは倍率も低いので取れないと言うことがほぼないので保険もかけない。故に取れることが当たり前すぎて取れた喜びも少なく、お金の計算をして友人たちに知らせる程度。
唯一高鳴るのはコンビニでチケットを発券して店員さんに「こちらで間違いないですか?」と確認を求められて番号を目視する時。
人気のバンドも特にワクワクすることもなく、先振り文化ではないので必然的に申し込みだけとりあえず!なんて人も多いので取れなかったら探せばどーにかなる程度の認識で。(ここまで話すとボロクソ言っているようだが大前提としてどのバンドも人生かけるくらい大好きだし、ライブも全力で楽しんでいる)
そんなチケ取り環境でのジャニーズのアナログさに凄いな…と感心と新鮮さすら抱いた。
KinKiに出戻って2年。
KinKiのコンサートと言えばソロを除いては年末の京セラドーム、東京ドーム公演の4公演。
年末年始は無理なため必然的に用紙を書く枚数もそんなになく、当落確認電話(KinKi界隈では通称熊狩り)を頑張るくらいで。
そんな中での久しぶりのKinKiアリーナツアー。
コンサートに行ったのはKinKiが初めてだったが田舎の学生ゆえに遠征なんてできなかったし、遠征できるようになる頃にはKinKiから離れていた。
バンドは細かく地方を回るので追いかけやすく友人も多ステ派ばかりなので必然的に私も多ステ派ヲタクになっていた。
今回もできることなら行けるだけ行きたい…!だが厳しい戦いになることは分かっていた。
必死に書いた。書きまくった。
友人の分も書いたので最終的に10数枚の青色用紙を書いた。当たれ~~!チケットになって帰ってこい~~~~!!と念じながらの1文字1文字。
大量の札束。
すごくワクワクした。
当落発表がいつなのかはチケット発送が大体公演2~3週間前なので8月末かと考え特に待つことはなかったが当落が始まったと知った時のドキッとした胸の高鳴り。
続々と落選を知らせるTwitterのTL。
怖くてワクワクして。
熊狩りする1回1回がドキドキした。
繋がった時の今から判決を待つ被告人のような気持ち。
「落選」
「落選」
「落選」
「落選」
「ご用意できました」
機械音のお姉さんの言葉にこんなに歓喜したことがあるだろうと言うほどガッツポーズをして涙目になりながら震える指で同行の親友に電話した。
数が多かったのでまた熊狩り…
結果として1公演取れた。
嬉しかった。
指1本ですべてが出来る世界に浸っていた私だがこうやって苦労して書いて何百回も電話して当落聞いて。
チケットって本来こんなワクワクをくれるものなんだって久しぶりに心からチケットを取る行為にワクワクした。
ジャニーズに戻ってきた~~!と実感した私の話。
ジャニーズのアナログさっていいものだね。