アラサーヲタクの戯言

J事務所とびじゅある系が好きなアラサー女の思ったままを書くブログ

山口くんのことと言うよりも

物凄くマジメです。

 

 

私はジャニヲタです。
成人してます。そして女です。

 

なんて言うかこんなん書くなよもうみんな分かっているよと思うと思うんですが書かせて下さい。

今回、TOKIOの山口くんが強制わいせつ罪で書類送検されました。
示談は成立しているとのこと。
ジャニヲタじゃなくてもショックだけどジャニヲタなのでさらにショックだしTOKIOヲタではないですがKinKiを好きでJ事務所ヲタなので20年近く彼を緩くですが見てきました。
なんでもできる彼はなんて頼もしい人なんだろうと思ってきました。ここ数年のTOKIOは話し合って自分たちで作った曲のみを出すスタイルに変わり、なんてかっこいい曲を出すんだろうって。
だからこそ余計にショックでした。

なんて言ったらいいのか。

 

私としては今回のことで山口くんに失望と嫌悪を抱きました。でも何よりも「キスくらいで」と言う人、「未成年なのに夜に出歩いた女子高生も悪い」と言う人、「山口くんにキスしてもらえるなんて逆に羨ましいくらいよ」と言う背筋の凍るような言葉が飛び交っていることへの怖さを感じました。
女性男性関係なく、ネットを見ても日常生活を送っていてもその言葉を目に耳にしました。そのたびに心が抉られるようでした。
今回、「TOKIO山口達也」という元々世間が思っている人柄が良いイメージによる免罪符と、被害に遭ったのが未成年ということが余計に被害者批判になっているなと思いました。
これ罪を犯した人が山口くんじゃなかったら、被害者が未成年じゃなかったら、そしたら世の中の反応ってどうだったのだろうって。
夜に男性に呼び出された未成年が男性宅に行くことへの恐怖心や危機管理の無さを指摘する人が多かったけれど、だからってキスされるのは自業自得なのですか?父親ほどの年齢の芸能と言う表に出る仕事を一緒にやっている、きっと彼女にとってはただ純粋に信頼しているであろう大先輩からの誘いを断れることはできるの?むしろ友人を誘って出向いただけで最大限の自衛をしたなと思うんです。
世の中の「キスくらいで…」と言う人は、そんな簡単に異性にキスさせるんですか?恋愛感情を抜きにした仲の良い異性宅に行った時に襲うことも襲われることも仕方ないと済ませる人なんでしょうか?
女子高生ということを抜きにしても好きでもない男性に無理矢理キスされたら嫌じゃないの?と私は思うんです。

 

山口くん大好きなんですよ。
兄ぃって松岡くんが呼ぶ声大好きなんですよ。
子どもさんの運動会の話を楽しそうにする山口くん大好きなんですよ。

でもね、でも、私はやっぱり被害女性のこと考えてしまう。

女として生まれて女であることで良い思いもしましたが嫌な思いの方が沢山してきました。

 

あれは小学生の時です。

生まれた時から知っている近所のおじさんの家におつかいを頼まれました。
おじさん家に着くとおじさんは腰が痛いから上に乗って押し踏みして欲しいと言いました。
父や祖父にもしていることだったので子どもながらに少し雰囲気が怖いことを感じながらもやりました。
踏んでいたら突然おじさんの手が私の足首を捕らえて、そのまま転ばされて多分太ももを触られたかそんなだったと思うんです。詳しくは覚えていません。おじさんの顔を見るのも這ってくる手を見るのも怖くて、声も出せずに、ただこの場にいたらもっと怖いことが起きることだけは雰囲気で分かって、触られ始めて数秒後に逃げ出したような気がします。

逃げ出す私の腕を掴んだおじさんはお金を握らせた気がします。詳しくは覚えていません。でも握らされた時にとにかく怖くて怖くて今起きたことが何かしらわいせつなものだったのだと子どもながらに理解して、赤子の時から知っている仲良しのおじさんの性対象に自分がなっていたショックに頭を殴られ、受け取りたくないと返したかったけど強く握らせてくるおじさんの手にまた触られる恐怖で無我夢中で外に出ました。バクバクとなる心音が頭に響いて混乱して、家に帰らなきゃ、でも自分がおじさんの性の対象になったなんて家族には言えない言いたくない。私が言ったらこの生活は全部変わってしまう、でもこんな顔で帰ったら何かしらあったこともバレてしまうので家に着いた時に誰もいないことだけを願いながら帰ったことを覚えています。
幸いにもたまたま子供部屋までのルートで誰とも会わず、部屋に着いてから布団で泣いたような気がします。
打ちながら記憶を呼び起こしてお金のやり取りや太もものことをうっすら思い出してきました。
でもやっぱりどうなってそうなったのか細かいことは霧にいるみたいです。
家族にも友達にも誰にも言えなくて、いつまたおつかいを頼まれるのかビクビクしながら生活して、友達が「おじさん家行こうよー」と言う言葉に死にそうになりながら、おじさんの家の前を通ってしか学校に行けなかったので10年近く通学が憂鬱で常に気を張って生きてました。
やられたのは私なのになんで?あんなヤツ死んだらいいのに。とずっと一人で心に抱え込んでいました。
小学生の時に嫌な思いをした自分の運命を呪うかの如く、その後も別のおじさんに触られたり何度も嫌な思いをしました。
でも、誰にも言えずに生きてきました。
やっと吐き出せたのは親元を出た時に出来た信頼できる友人にでした。
彼女はただ「うんうん、大変だったね」と聞いてくれました。

結局、あの日貰ったお金は後日親から頼まれたおつかいに絶望しながら行った時に返そうとしましたが受け取ってもらえませんでした。

 

山口くんの事件の被害者に対する世間の反応を見ていると、おじさんのことを家族に話していたら…きっと親は私を慰めてくれたと思います。全力で守ってくれたと思います。でも「なんで押し踏みなんてしたのか」とほんの少しでも言われたかもしれません。もしかしたら家族は腫れ物に触るような態度を私に取るようになっていたかもしれません。もしかしたら周りに噂が広まって「それくらいのこと黙っておいてお金を貰い続けば良かったのに」なんてことを言う人がいたのかもしれません。

被害者なのにさらに何度も何度も死にたくなる思いをさせられていたのかもしれません。
親は勿論守ってくれたでしょうが、でも親自身も信頼しているおじさんだったのできっと全力で憎むことは出来ず、悲しませることになっていたと思います。親以外の「世間」と言う名の大人がみんながみんな守ってくれる訳じゃないことを子どもながらに何となく察していて。だから私は今でも言わなくて良かったと思ってます。
泣き寝入りなのかもしれませんがそれでもさらに傷つけられるよりも良かったと思っています。

きっと今回の被害者の女性も被害届を出すべきか悩んだと思います。

 

未成年ではなく歳を重ねて成人しても少なくとも私の周りの友人たちは仕事帰りの道で痴漢にあったり車に連れ込まれそうになったり本当に怖い経験をしている人が多いです。

女性として生きているだけで嫌な思いや危ない目に遭う。
これは私達女性が悪いんでしょうか?
「夜に歩いていたから」「露出の多い服装してたから」

勿論、要因の1つかも知れません。
でもだからってそれで危ない目に遭うことを容認できる訳がない。

私達女性は仕事帰りであっても夜に歩くことも好きな服を着ることも全部やめなければいけないんでしょうか。

胸が大きいとかお尻が大きいとかそういう身体的特徴で触られることもあるけれど、それさえも自分のせいなのでしょうか。

 

日本と1つにまとめるのはおかしいのかもしれませんが少なくとも今回の事件で日本はまだまだ性犯罪を軽く考えていて、触ることを何とも思っていない男性の多いことと触られることを嫌だと思う女性もいるけれど、少しのスキンシップだと笑って流す女性が多いことがおかしいと思います。

被害者に厳しくて、自分だったら…妻、娘、彼女がされたら…と立場を置き換えて考えることを忘れている人が沢山いるんだと実感しました。

そもそも被害者の1%の隙さえも落ち度として突くような人は自分は絶対にそうならないとしか思っていないからなんですよね。

今回のことをきっかけに色んな人が気付いて欲しいとそう願います。

そもそも完璧な人間なんていません。

被害者が夜道を歩こうと何しようと体を触ることもキスをすることもそれ以上も本人のハッキリとした同意が無ければ全部犯罪です。

 

 

堂本剛さんの歌に「君が苦しめられない保証がこの街にもあれば勇気なしで背中押したけど未だ気がかりだよ」と言う歌詞があります。

彼の歌う歌詞の意味とは違うけれど、私だって周りの大人に傷付けられない保証があれば小学生の私に「大丈夫だから。大人に話そう」と言ってあげたい。でも残念ながら未だそう簡単には言えない。だからこそ大人になった今。少しでもあの日の大人は守ってくれないと思ってひた隠しにした小学生の自分みたいな思いをする子を生みたくないから気付いてほしくてこの記事を書きました。

自分自身にも、あの日の自分みたいな思いをした子に寄り添えるような傷つけない大人で居続けるために。とそう思ってこの記事を書きました。

 

 

そして山口くん。

これは私の個人的気持ちです。

普段の貴方は本当に優しくて気さくな人だと分かっています。でも被害者の気持ちも分かる。だからこそ胸が苦しい。

私を触ったおじさんは社会的に抹殺された訳でもなく毎日楽しそうに暮らしていて、何故された側である私が日々神経を尖らせ、怯え、ただただ死にたくなる日々を送らなければならないのかと憎くてたまらなかった。死んでくれないかと本気でそう思っていました。

でも山口くん。あなたは後悔して反省して社会的制裁をこれでもかと受けている。あなたに戻ってきて欲しいとは今はまだ思えない。でも死にたくなるほど後悔していても絶対に死なないで欲しい。あなたには死んでほしくない。お酒は良い方にも悪い方にも人を変えてしまう。貴方にお酒の依存を断ってもらって償うだけじゃなく楽しく生きて欲しい。そしてできれば被害者のことを頭の片隅に置きながらあなたはあなたの人生を生き、二度と接触しないで欲しいです。